スマイリーキクチの言葉が重すぎる 兵庫知事選であふれる“ネットで真実”に「僕が恐れている言葉」(2024年11月18日『スポニチアネックス』)

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 タレントのスマイリーキクチ(52)が18日、自身のX(旧ツイッター)を更新。17日投開票の兵庫県知事選を巡り、多用された言葉について自身の思いをつづった。
 キクチはこの日午前、「アメリカの大統領選も兵庫県知事選も不利だと報道された人が当選した。メディアを疑う人はネットに情報を求め、SNSの共感や閲覧数で判断する傾向がある。メディアの情報全てに猜疑心のフィルターをかけるのも危険。“人は都合の良い情報しか信じない”パンデミックや選挙で証明された」とつづり、「リテラシー教育」のハッシュタグを添えて投稿。その後「僕が恐れている言葉 『ネットで真実を知った』 この危険を理解している人は少ない」と記した。
 キクチはかつて、ある殺人事件に関係したという事実無根のデマによりネット上で誹謗(ひぼう)中傷を受けた。2009年にはキクチのブログに中傷や脅し文句を書き込んだとして男女7人が名誉毀損(きそん)容疑などで書類送検された。
 11年にはその経験をつづった著書「突然、僕は殺人犯にされた―ネット中傷被害を受けた10年間」を出版。現在はネットトラブル対処法などの講演活動を行っている。
 兵庫県知事選では、無所属の前職・斎藤元彦氏がXやYouTubeなどのSNS・動画サイトを駆使した選挙戦略で、序盤の劣勢を覆して大逆転での再選を果たした。有権者は新聞、テレビなど“オールドメディア”よりSNS上の情報を基に一票を投じたといわれている。その裏には既存メディアへの不信感があると指摘する声も多く、「ネットで真実を知った」の書き込みも頻出した。
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突然、僕は殺人犯にされた  ~ネット中傷被害を受けた10年間 単行本 – 2011/3/22
お笑い芸人のスマイリーキクチが、ネット上で10年間に渡り受け続けた誹謗中傷の全貌について綴った単行本。 インターネットの巨大掲示板2ちゃんねる”などで、「足立区で実際に起きた残虐な殺人事件の犯人だ」といった誹謗中傷を受け続けたスマイリーキクチ。 その誹謗中傷は10年間続き、デマを信じたネットユーザーから、自身のブログなどに殺害予告の書き込みもされるなど、事態は悪化する一方だった。 対応に悩むスマイリーキクチは警察に相談。 09年2月と3月には悪質な書き込みをしていた18人が名誉毀損等の罪で書類送検され、話題を呼んだ。 この10年に渡る誹謗中傷がどのようなものであったか… スマイリーキクチがこのような誹謗中傷にどのように対応し、何を悩んできたのか… そして、09年の18人一斉検挙に至った経緯は… 被害者であるスマイリーキクチ本人が赤裸々に綴った。 ネットでの誹謗中傷に悩む人や、それによるいじめに遭っている中高生や保護者、そして、インターネットを利用するすべての人に読んでもらいたい。