103代首相11月11日選出 第2次石破内閣発足へ(2024年11月10日『日本経済新聞』)

 

ランキングでみる歴代首相

 
石破茂首相は11日、国会で第103代首相に指名される見通しだ。1885年(明治18年)に初代の伊藤博文首相が就任して以降、歴代首相65人の在職日数や出身地、就任時の年齢はどうだったのか。データとランキングで振り返った。

石破首相は65人目

日本の首相の代は内閣が発足してから総辞職するまでを1代と数える。総辞職は自ら職を辞す場合や衆院選後に初めて国会が召集されたときなどがある。そのため第103代になる見込みの石破首相は首相になった人数でみると65人目にあたる。

石破首相は首相の指名、皇居での親任式を経て第2次内閣を発足させる見込みだ。同じ首相が複数の内閣を組織するのは24人目となる。過去には第5次内閣まで組織した吉田茂首相の例がある。第1次内閣は10月1日に発足したばかりで衆院選を挟んで40日あまりの短さとなった。


出身地は山口最多、鳥取1人

首相官邸のウェブサイトの歴代内閣データなどをもとに歴代首相の出身地を都道府県別にみると山口県の8人が最も多い。次いで東京都の5人が続く。3番目に多いのは岩手、群馬、広島の3県の4人だ。広島県岸田文雄首相で4人目になった。過去に18県は一人も出していない。石破首相は初めて鳥取県選出で首相になった。

最年少は伊藤博文首相の44歳

歴代首相で最も若くして就任したのは初代の伊藤博文首相で44歳だった。この記録はいまも破られておらず、40歳代で就任したのは近衛文麿黒田清隆の両首相をあわせた3人だけだ。最高齢は太平洋戦争を終戦に導いた鈴木貫太郎首相の77歳だった。戦後に就任した首相をみると安倍晋三氏の52歳が最も若い。幣原喜重郎首相の73歳が最年長だ。

在職日数は安倍首相が最長

通算の在職日数は安倍氏の3188日が最も長く、終戦直後の東久邇宮稔彦王の54日が最も短い。1000日間を超えたのは戦後8人で、直近の例は岸田首相だ。

 

 

編集・記事 宮坂正太郎