本文より イラスト:室木おすし
「闇バイト」による強盗などの事件が後をたたない。逮捕者の多くは、10~20代の若者で、なかには14歳の中学生もいた。もはや「うちの子だけは大丈夫」とは言いきれないほど「闇バイト」の魔の手は“ふつうの子ども”にも迫りつつある。
子どもを犯罪にかかわらせないために、親は何をどう伝えればよいのか? そんな難問にこたえる書籍が、池上彰総監修『いのちをまもる図鑑』(ダイヤモンド社)だ。自然災害やケガ、危険生物など、あらゆる身の回りの危険から身を守る方法を網羅した本書だが、なかでも反響が大きいのが「犯罪からいのちを守る」の章。
「親が説明しづらい情報がまとまっている!」「子どもが自ら進んで読んでくれる」「大人でもためになった」といった感想が多数寄せられている。
今回の記事では、『いのちをまもる図鑑』のなかから「闇バイトに応募するとどうなる?」の項を特別に紹介する。
(構成/ダイヤモンド社・金井弓子)
● 「闇バイト」に応募すると、どうなってしまうのか?
闇バイトというのは、バイトとは名ばかりの「犯罪」です。
SNSで「楽してかせげる」「高収入」「即日大金」といった甘い言葉につられて応募すると、とんでもない目にあいます。「引越し作業」と言われて当日現場に行ったら、知らない人といっしょにお年寄りの家に強盗に入る仕事だった……という事件もありました。
● 報酬はもらえない。しかも逮捕される
● 「ホワイト案件」にだまされないで!
犯罪者は、かんたんにうそをつきます。「クリーンです」「大丈夫」といった何の根拠もないうそを信じると、言葉たくみに名前や住所、通っている学校、家族の情報を聞き出され、個人情報をにぎられてしまいます。
そして「やばい」と気づいてにげだそうとすると「家に行くぞ」などとおどされ、にげられなくなってしまうのです。
● 犯罪にまきこまれたら、どうすればいい?
もし犯罪にまきこまれたら、まずは、勇気を出しておうちの人に正直に打ち明けましょう。
『いのちをまもる図鑑』第5章監修者
国崎信江(くにざき・のぶえ)
危機管理アドバイザー。危機管理教育研究所代表
女性として、生活者の視点で防災・防犯・事故防止対策を提唱している。国や自治体の防災関連の委員を歴任。『10才からの防犯・防災』(永岡書店)や『おまもりえほん』(日本図書センター)などの監修もつとめる。
国崎信江/滝乃みわこ
いのちをまもる図鑑 最強のピンチ脱出マニュアル 単行本(ソフトカバー) – 2024/7/17
★あらゆる危険から「命を守る方法」を全網羅!
★危険生物、自然・災害、ケガ・事故、犯罪、身の回りの危険から、命を守れる!
じつは、命の危険はある日突然、おとずれます。
・ハチに襲われた!
・クマに遭遇した!
・目の前で人がおぼれている!
・アメがのどにつまった!
・不審者がついてくる……
こうしたピンチを乗り切るために重要なのは「知識」です。
「日常で遭遇する可能性のある危険」と、その「対処法」を知っていれば、落ち着いて最適な行動がとれるようになります。
大切なのは、まず「知ること」。
本書では、楽しいイラストとともに76の危険回避法を紹介します。
目次
第1章 危険生物からいのちを守る
第2章 自然・災害からいのちを守る
第3章 ケガ・事故からいのちを守る
第4章 犯罪からいのちを守る
第5章 身の回りの危険からいのちを守る