東京電力福島第1原発事故から14年近くなり、放射能汚染された福島県浜通りの放射線量はどうなっているのか。2011年から測定活動を続けている福島の測定グループ「放射能測定センター南相馬 とどけ鳥」の活動に参加し、そのデータを活用し東京新聞が独自の線量マップを作製した。避難指示が解除された地域では、それなりに線量は下がっていた。ただし、居住空間に相当する土の上では、どこも線量が上昇。継続的なチェックの必要性を再認識させられた。(山川剛史)
道路上は雨で洗われる一方、路肩周辺の土に含まれる放射性物質は除去されない限りそこに残り続ける。
どの地点も土の上の方が線量が高く、元の線量が高い地域ほどその傾向が強かった。測定中、いくつも大きな差がある例が見つかり、その地点では土を採取して調べた。放射性廃棄物の基準(1キロ当たり8000ベクレル)を大幅に超える放射性セシウムが含まれていた。
国土地理院電子版地図の地域メッシュ(幅約1キロ)を4分割し、それぞれ車で立ち入れる測定点を選定。参加メンバーに割り振り、アロカ製の線量計で測った。持ち寄った測定データを、本紙はグーグルアース上に独自の線量表示アイコンとして手作業で入力し、マップ化した。
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