女川原発2号機が原子炉停止 再稼働7日目、機器トラブル受け(2024年11月4日『河北新報』)

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 東北電力は4日、再稼働後に機器のトラブルが起きた女川原発2号機(宮城県女川町、石巻市)の原子炉が同日午前8時36分に冷温停止したと発表した。原子炉や機器などの点検とトラブルの原因調査を進める。女川2号機は10月29日の再稼働から7日目で、原子炉が止まる事態となった。
 東北電によると、11月4日午前2時ごろ、原子炉内に核分裂反応を抑える燃料制御棒を挿入する作業を開始。約6時間半後に核分裂反応の安定的な継続が止まり、未臨界状態となった。
 女川2号機は3日午前11時ごろ、原子炉内の「中性子検出器」が正しく計測できているかを確認する調整機器を炉内に送り込んでいたところ、動かなくなる不具合が発生。機器は手動で引き抜いて回収したものの、東北電は同日午後6時に原子炉停止を判断し、原子力安全協定に基づき、宮城県、女川町、石巻市の立地3自治体に報告した。
 過酷事故を起こした東京電力福島第1原発と同型の沸騰水型軽水炉(BWR)で、東北電は10月29日午後7時に原子炉を起動し、13年7カ月ぶりに再稼働させた。30日午前0時12分に核分裂が安定的に継続する「臨界」に到達し、11月1日午前8時36分、原子炉からの蒸気でタービンが回り始めた。3日はタービンと発電機をつなぎ、発電と送電を再開する予定だった。
 東北電は現時点で原子炉の再起動や発電再開の時期は見通せないとしている。