米倉涼子、涙浮かべ「西田敏行さんに感謝」 12年間の歴史に幕下ろす「劇場版ドクターX」舞台あいさつ(2024年11月3日『東京新聞』)

 
 米倉涼子が主演する映画「劇場版ドクターX」(12月6日公開)の世界初上映が10月31日、東京・TOHOシネマズ日比谷で行われた。第37回東京国際映画祭の「ウィメンズ・エンパワーメント」部門の特別上映作品で、米倉のほか、脚本の中園ミホ内山聖子エグゼクティブプロデューサー、田村直己監督が上映前の舞台あいさつに登壇した。
登壇した(左から)脚本の中園ミホ、内山聖子エグゼクティブプロデューサー、米倉涼子、田村直己監督=東京・TOHOシネマズ日比谷で

登壇した(左から)脚本の中園ミホ内山聖子エグゼクティブプロデューサー、米倉涼子、田村直己監督=東京・TOHOシネマズ日比谷で

 2012年に始まったドラマ「ドクターX~外科医・大門未知子~」(テレビ朝日系)の映画版。本作がファイナルとなり、12年間の歴史に幕を下ろす。
 12年を振り返り、「(ドラマシリーズの)シーズン1で終わるつもりだったのに、もう1回、もう1回となって」と米倉。「西田さんにも参加していただいて…。そこに存在してくれたことに感謝しています」と、10月に亡くなった共演者の西田敏行さんを思い出したのか、涙を浮かべ言葉を詰まらせた。

◆「生きている中で言えない言葉、たくさん言えた」

 米倉が演じる孤高のフリーランス外科医・大門未知子のキャラクターについて、中園は「ジェンダーギャップの激しい日本でけなげに働く女性が、明日も元気に会社に行きたくなるようなドラマにしたくて生まれた」と説明した。
 大門のせりふの中で好きなものは、という問いに、米倉は「『私、失敗しないので』は結構、言いにくかった。私は階段から落ちたり失敗するので。楽しく言えたのは『いたしません』。生きている中で、言えない言葉をたくさん言えた」と笑顔を見せた。(砂上麻子)