非公認基準「腑に落ちない」
先の衆院選で、萩生田氏は派閥パーティー収入不記載事件に関して政治倫理審査会に出席していないため、説明責任が不十分と判断され、非公認とされた。
萩生田氏は「われわれのグループ(旧安倍派)が党に迷惑をかけたことは事実。反論もせずに(選挙戦を)戦ったが、非公認にするにはそれなりの根拠が必要だ」と指摘した。政倫審出席を公認の判断基準にされたことに関しては「党の判断に委ね、派閥の運営に携わった事務総長経験者に(基準が)切られた。それを持って説明責任を果たしていないといわれたことは腑に落ちない。追加公認を受けるなら、そのことを申し入れようと思ったが、機会がない」と語った。
無所属で当選した後、自民会派入りを打診され了承したが、追加公認はされていない。
「後ろで守っているわけにはいかない」
櫻井氏から「首相候補」と水を向けられると、「ただちにその宣言をするわけではないが、一度死にかけた。前面に出てやらないといけないこともたくさんあると思うようになった。残りの政治家人生がどれくらいか分からないが、最大限のパフォーマンスをしたい」と語った。
「間違った権力に立ち向かうには権力を持たないといけない。政策を遂行するにしても責任ある立場で行動するのは大事だ。人をかき分けて、との気持ちはないが、これだけ同志が議席を失った。『俺は後ろの方で守っているから、みんな前に出ろよ』というわけにはいかない」と語った。
「小泉氏の役職、正しかったか」
選挙応援に駆け付けた小林鷹之元経済安全保障担当相らについて、「今をときめく小林氏にも『応援に来てくれ』というのは格好悪いから言わなかったが、察して押しかけてくれた。高市早苗前経済安全保障担当相もそうだ」と謝意を示した。
小泉進次郎前選対委員長については「弟分みたいに思っている」と述べた上で、「『選挙応援委員長』としては最高だが、手を挙げた瞬間に通る人だ。本当の選挙の苦しさを知っているか。公認争いして勝ち上がった人と仲間の分裂をどうするかなどを考えると、役職として本当に正しかったか」と疑問視し、「途中で比例代表で女性候補を増やさないといけないとなっていたが、比例名簿に載った若い候補を(自分は)分からない。基本的な方針を決めて戦うべきだ」と苦言を呈した。
石破茂首相(党総裁)に対しては「就任して1カ月。支持率が低いからどんどん変えたら政権が不安定化する。政策をしっかり見せていくことが大事だ」と述べ、ただちに「石破おろし」などの行動は取らない考えを示した。