◆辞めさせたければ「✕」記入
15人の最高裁裁判官が裁く大法廷(資料写真)
裁判官は任命後最初の衆院選の時に審査を受け、信任されると10年間は審査対象から外れる。1949年に始まり、過去25回で罷免された人はない。今回から在外投票が可能になった。
◆「憲法に描かれた理想を実現する役割を果たしているか」
最高裁は法律や命令などが憲法に違反しないかどうかを最終的に判断する「終審裁判所」と位置付けられる。昨年10月にはトランスジェンダーの人が戸籍上の性別を変更する際、手術を必要とする法律の規定を違憲と判断。今年7月には障害者らに不妊手術を強いた旧優生保護法を違憲と判断し、国会が是正に動いた。
審査対象の6人が関与した裁判などを紹介するパンフレットを作成した「日本民主法律家協会」国民審査プロジェクトチームの大山勇一弁護士は16日、東京都内で記者会見し「個人の尊厳、両性の平等、学問の自由、生存の権利、民主主義や平和など、憲法に描かれた理想を実現する役割を果たしているか」と疑問を呈した。
◆国民審査の対象となっている最高裁裁判官6人
今崎幸彦氏(いまさき・ゆきひこ)京大卒。83年判事補。東京高裁長官を経て22年6月に就任し、24年8月から長官。66歳。兵庫県出身