衆院選争点の一つ「選択的夫婦別姓」 人気モデルが旧姓に戻すため結婚12年で“事実婚”に「自分の幸せ 夫と同じ土俵で」牧野紗弥さん(40)3人の子どもの母(2024年10月24日『TBSニュース』)

 
衆院選の争点の一つとなっている選択的夫婦別姓。制度の導入に賛否が分かれるなか、旧姓に戻すため、結婚12年目で“法律婚”から“事実婚”になることを決断した現役の人気モデルがいます。
「VERY」や「eclat」などの女性誌のモデルであり、実業家の牧野紗弥さん(40)、3人の子どもの母親です。
牧野さんは25歳の時に結婚。自分の姓を維持したいという気持ちがあったものの、その時は夫の姓に変更することにしました。
仕事と育児の両立で忙しい日々を送っていましたが、牧野さんは自分らしさを取り戻すきっかけとなった言葉を見つけます。それは「ジェンダー」です。
「もちろん、パパ(夫)にも感謝したいけれども、私自身も同じ土俵に立って、同じように仕事であったりとか、自分の幸せを同じ土俵で持ちたかった」
牧野さんは結婚12年目に事実婚に切り替えることを決意。夫も子どもも理解してくれ、新たな家族のカタチをスタートさせました。
「父と母が子どもたちとどう付き合うかというところで信頼関係が生まれるのかな」
先週、女性差別の撤廃を目指す国連の委員会が開かれ、委員からは「女性に負の影響が出ている」と批判の意見が出ました。法務省によると、夫婦同姓を法律で義務付けているのは世界で日本だけです。
選択的夫婦別姓衆院選の争点にもなっています。導入に賛成なのは、与党の公明党立憲民主党共産党、国民民主党、れいわ、社民党の6党です。
一方で、明確に反対しているのは参政党。
自民党日本維新の会は旧姓使用を広げたり、法的拘束力を持たせるなどとしています。
牧野さんは旧姓の使用拡大では根本的な解決にならないと言います。
「(旧姓使用の拡大は)どこかしらでひずみが出てくるだろうし、そのひずみが出た時にこういう風に対処します、だと、結局、永遠に対症療法でしかなくて、根本的な解決にはならないんじゃないかな」
子どもたちはお母さんの選択をどのように見ているのか。
次男(9)
「(Q.お母さんから牧野姓に変えようと聞いたときの気持ちは)あーそーなんだという感じで。兄は途中から変わったから恥ずかしかったと思います」
長男(13)
「別に恥ずかしくはないよ。所詮、名字じゃん。何かが変わるわけではないし。親と子どもの関係だから、家族ではあるんじゃないかな」
牧野さんは子どもたちに多様な生き方の選択肢を示し、子どもたちが自分自身で判断するように教えています。
選択的夫婦別姓の行方は。衆院選の投開票は3日後です。