今週、出馬表明が相次いだ自民党総裁選。本命候補の一人とされる小泉進次郎氏が最初の街頭演説に選んだのは、東京のど真ん中、銀座でした。大群衆を前に、総裁選の先にある解散総選挙にまで言及した小泉氏の自信と本音を本人に直撃しました。(9月7日OA「サタデーステーション」)
■なぜ銀座で?進次郎氏の答えは…
「今もあれだけね、本当に多くの方が暑い中集まって頂いて…もう感謝感謝です」
サタデーステーションの独自取材に応じた小泉進次郎氏。この直前、銀座は多くの人が集まり、物々しい雰囲気になっていました。小泉氏側によると5000人が集まったといいます。
演説を聞いた人
「やっぱり今までの自民党にない雰囲気を感じましたね」
演説を聞いた人
「小泉さんの若さで(党を)まとめられるのかな、っていうのはやや不安なところではありますが、頑張ってほしいなと思います」
総裁選の投票資格を持つのは、自民党の国会議員と党員・党友のみ。なぜ銀座で演説をしたのでしょうか。
「仮に今日聞いてくださった方が党員じゃなくても、聞いた思いだったり感想だったり熱気だったり。感じたことを周りに伝えてくれる中で、少しでも追い風に、背中を押す力に変えていただければと」
一方で、取材を続ける記者は、ある狙いが見えるといいます。
「今回の銀座での演説も衆議院選挙を見据えたものだと見られます。(銀座4丁目の交差点は)選挙演説の定番スポットになっています。仮に小泉さんが総理総裁になって選挙をやるとして、自らの集客力はどれほどのものなのか、今後のデモンストレーションの意味合いもあったとみられます」
「私は1年間のうちに3つの改革に取り組みます。1年でやります」
小泉氏は1年以内に実施するものとして、政治とカネの「政治改革」や、解雇規制の見直しなど規制改革、そして、選択的夫婦別姓の実現などをあげ、改革姿勢を強調しています。しかし他の陣営からは。
石破陣営の関係者
「なんでも自由にできると思ってるんだよ、そんな簡単にできないから。農協改革だってできなかったでしょ」
こうした実行力を疑問視する指摘について小泉氏は。
「今まで(改革を)唱えてきた方は多くいると思うんですけど。期限を切ってないですよね。1番大事なことは、総理が何をやりたいかが明確で、いつまでにやりたいかが明確。このことがなければ、周りは動きようがありません」
「(Qもし1年で実現できなかった時の責任論、言葉の重さはどうお考えですか?)政治は結果責任ですから。これだけ1年でやると言い続けてできなかった結果責任はもちろんとります。(総裁に)選ばれないと1年で出来ませんから。選ばれるように頑張ります」
■石破氏は“地方行脚” 党員票獲得へ
一方、総裁選5回目の挑戦となる石破氏は…。
石破茂元幹事長
「(Q総裁選の支持の御願いに来られた?)それはそうですね。そういうことです」
各社の世論調査で、小泉氏と人気を二分する石破氏。小泉氏とは対照的に、地方の支持者まわりをしていました。
石破茂元幹事長(鹿児島での講演会)
「なんかルール破りいっぱいいませんか。それを訂正した。裏金は表金になった。だけど国民は納得していない。そういう国民の声を払拭するのが私は政治改革だというものだと思っている」
番組では、鹿児島に来た理由について、改めて石破氏に聞きました。
石破茂元幹事長
「(Q地方を回っているがその狙いは?)私の原点は常に地方にあるので、やや大掛かりな総裁選に向けた集会は地方でやりたかったなと。ご縁の深い鹿児島でやりたかったなということです」
今回の総裁選は、候補者が乱立することで、党員票の比重が増すと考えられています。
石破茂元幹事長
「北海道から沖縄まで、地方を一番回ってきたなという自負はございます。その時に培った色んな経験、あるいは作ってきた人間関係、そういったものを最大限にいかしていくということじゃないでしょうか。奇策っていうかな、そういうものがあるとは私は思っておりません」
■各候補の動き活発に マイナ保険証めぐり“相違”も
7日は、総裁選に出馬表明している他の4人も、精力的に活動していました。河野太郎デジタル大臣は、都内の薬局を訪れ、自身が推進する「マイナ保険証」が使われている現場を視察。
河野太郎デジタル大臣
「マイナンバーカード保険証を使ってリアルタイムで薬の確認ができる重要性もよく認識することができました」
「納得ずくで、便利なマイナ保険証に移行していく、これがスムーズな移行だと思いますので、そのために必要な見直しをしっかり行っていきたい」
■「1分前」出馬も 立憲代表選は異例の展開に
異例の展開となったのは、立憲民主党の代表選。立候補届け出の締め切りが迫る中、慌ただしくなる会場では…
「吉田晴美殿、受理しましたので…良い代表選にしましょうということで…」
きょう討論会に臨んだ4人の候補者。争点となる「野党共闘」については…
野田佳彦元総理大臣(67)
「どの野党とも対話のできる環境を常に作っておいて、いつどういう形で連携できるか、これは選挙の結果とか、あるいはその前からできるところもあるかもしれませんが、常に対話はできる環境をつくるというのは必要だと思います」
枝野幸男前代表(60)
「他党の力を借りなければ選挙戦えないと、一種弱っちく見られるわけですよ。野党間の連携が全面に出るとですね。そんな政党に政権を預けて何年間託しますと思っていただけるかといえば、それは私は違うんだと思います」
泉健太代表(50)
吉田晴美衆議院議員(52)
「選挙協力、これは進めるべきだというふうに思います。ただその先にある政権を担っていくかというところでの閣内に入るか、どうかこれに関してはやはり立憲民主党が主導でやるべき。(連携するとなった場合は)あらかじめどこと連携するかというのは、事前に国民の皆様にしっかりお示しするというのが義務ではないか」
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高島彩キャスター
板倉朋希アナウンサー
「自民党の総裁選は、すでに出馬を表明している、小林鷹之氏、石破茂氏、河野太郎氏、林芳正氏、茂木敏充氏、小泉進次郎氏の6人に加え、週明け9日には高市早苗氏、10日には加藤勝信氏が出馬を表明する予定となっています。そのほかにも上川陽子氏、齋藤健氏、青山繁晴氏、野田聖子氏の4人が出馬に意欲を示しています。そして、立憲民主党の代表選は、野田佳彦元総理、枝野幸男前代表、泉健太代表、吉田晴美衆院議員、4人の争いとなっています」
高島彩キャスター
「柳澤さんが注目しているポイントは?」
ジャーナリスト柳澤秀夫氏