任期満了に伴い25日に投開票された大阪府箕面市長選で、地域政党「大阪維新の会」公認の現職、上島一彦氏(66)が落選したことを受け、維新の吉村洋文代表(大阪府知事)は26日、「現職の敗北はわれわれの力不足。敗因をきちんと分析し、対策を取っていきたい」と述べた。同日、府庁で記者団の取材に答えた。
吉村氏は選挙期間中に上島氏の応援に駆け付けたが、上島氏は無所属新人の元自民党府議、原田亮氏(38)に大差で敗北した。維新公認の現職首長の落選は平成22年の結党以来初めてで、吉村氏は「厳しい選挙戦になるとは聞いていた。ネット配信など新しい試みもしたが完敗だった」とした。
吉村氏によると、選挙期間中には、兵庫県の斎藤元彦知事によるパワハラ疑惑などの告発文書問題を巡り、知事選で推薦した維新に対し、有権者から否定的な意見が寄せられる場面もあったという。
維新は府内の選挙で公認候補の落選や候補者が擁立できないケースが続いている。横山英幸幹事長(大阪市長)は26日、記者団の取材に、近く党内で敗因を検証するチームを立ち上げると明かし、「この間、われわれへの厳しいご意見があった。選挙を総括して課題を整理し、今後の選挙戦略をどうするかを早急に取りまとめたい」と述べた。