トランプ陣営は声明で、ワルツ氏が過去に米中西部の農村部を「大半は岩と牛ばかりだ」と形容した例を挙げて、「米中央部の国民を支えているフリをしている」と批判した。
さらにワルツ氏が知事としてガソリン車の排ガス規制を推進するなど「ミネソタ州を西部カリフォルニア州のように作り替えようとしてきた」と指摘。女性初の大統領を目指すカマラ・ハリス副大統領(カリフォルニア州出身)とのコンビで追求する「カリフォルニア・ドリーム」は米国の悪夢だとも主張した。
ハリス氏は中西部での支持拡大を狙ってワルツ氏を起用した。これに対してトランプ陣営は、民主党の正副大統領候補を「西海岸のリベラル」と位置づけることで、極端なリベラル化を望まない中西部の有権者の支持を得たい思惑があるとみられる。【ワシントン秋山信一】
ハリス氏、副大統領候補にミネソタ州のウォルツ知事…「彼をチームに迎えられるのは素晴らしい」(2024年8月7日『読売新聞』)
【ワシントン=向井ゆう子】11月の米大統領選で民主党指名候補となるカマラ・ハリス副大統領(59)は6日、副大統領候補にミネソタ州のティム・ウォルツ知事(60)を選んだとX(旧ツイッター)で発表した。共和党の大統領指名候補となったドナルド・トランプ前大統領(78)、副大統領候補のJ・D・バンス上院議員(40)と対決する構図が固まった。
ティム・ウォルツ氏=ロイター
ハリス氏は6日、ウォルツ氏について「知事や教師、退役軍人として労働者家庭のために尽力してきた。彼をチームに迎えられるのは素晴らしい」とXで述べた。ウォルツ氏も「選挙戦への参加は生涯の名誉だ」とXに投稿した。
これに先立ち、民主党全国委員会は5日、オンライン投票の結果、ハリス氏が代議員の99%を獲得したと発表した。米主要政党で黒人女性、アジア系米国人が大統領候補の指名を受けるのは初めて。ハリス、ウォルツ両氏は19~22日、イリノイ州シカゴで開かれる党大会でそれぞれ指名受諾演説を行う。