市職員への高圧的な言動があったなどとして、大阪府四條畷市議会に出された市議2人に対する懲罰動議を審査する懲罰特別委員会が2日開かれた。弁明に立った坂本勇基市議(大阪維新の会)は「不快に感じられた方におわびする」と陳謝した。
動議によると、7月にあった公共施設の再編に関する委員会で、坂本氏は、自身が求めた概算資料が市側から提出されず「民間なら出さなあかん」などと大声を出し、たしなめた吉田裕彦委員長(なわて葵風(きふう)会)にも怒声を上げたとされる。
坂本氏は弁明で、穏当な表現ではなかったとしつつ「(事業の)客観的な判断材料となる概算が出なければ市民への説明責任を果たせない」などと、市側の姿勢を問う中での発言だったと主張した。
坂本氏が職員に迫った際、特定の職員を指して「なにへらへら笑ろとんねん」と不規則発言をした渡辺裕市議(同)も弁明した。
この日は、懲罰委として7月の委員会で出席していた職員に対し、坂本、渡辺両氏の言動から、心的負担を感じたかどうかを無記名で尋ねるアンケートを行うことも決めた。
審査では、吉田氏による坂本氏への対応も冷静さを欠き、高圧的だったとする見方が示されたが、吉田氏は「常に冷静にものを言っているつもり」とした。
問題視されているのは、7月10日に開かれた公共施設の再編を審議する特別委員会での、大阪維新の会・坂本勇基市議となわて葵風会・渡辺裕市議の発言です。
2日の懲罰委員会によりますと、坂本市議は特別委員会で自身が求める資料が市から提示されないことに激高し、大声で「民間なら出さなあかんねん」「出せへんってありえへん」などと市職員を罵倒したということです。
坂本市議は2日、発言で各所に迷惑をかけたと謝罪し「今後は丁寧な説明に細心の注意を払う」と述べました。
その一方で「民間企業の一般論を話したに過ぎず、民間企業の内容を強要したわけではない」「どの発言がハラスメントになるのか分からないため弁護士に相談したところ、抵触しないという判断をいただいた」などと話しました。
また、渡辺市議は坂本市議の発言の際に特定の職員を指して「なにへらへら笑うとんねん。真剣な議論してるんや」と2度にわたり不規則発言を繰り返したといいます。
渡辺市議は発言を暴言と認めた上で謝罪しました。
懲罰委員会ではこのほか、職員に対し、ハラスメントに関するアンケート調査を実施することで合意しました。
次回の懲罰委員会は8月22日(木)の予定です。
大阪府四條畷市議会は23日の臨時議会で、委員会で市職員への高圧的な言動があったなどとして、市議2人に対し12日付で提出された懲罰動議を懲罰特別委員会に付すことを決めた。市議会での懲罰委設置は初という。
動議などによると、2人は大阪維新の会の坂本勇基市議と、なわて葵風(きふう)会の渡辺裕市議。10日に開かれた公共施設の再編に関する委員会審議で、坂本氏は質疑中、自身が求めた概算資料が市側から提出されず「民間なら出さなあかん」「出せへんてありえへん」などと大声を出し、たしなめた委員長にも怒声を上げた。
渡辺氏は、坂本氏が強圧的に職員に迫った際、特定の職員を指し「なにへらへら笑ろとんねん」などと不規則発言をしたという。
両氏と維新会派の2人、議長を除く全7市議が12日、議長宛てに懲罰動議を提出した。
23日の臨時議会では、渡辺氏が「深くおわびする」と謝罪。坂本氏は議会後、取材に「混乱をきたし反省している」とした上で、「事業の妥当性を判断する中で気持ちが表に出た。弁護士に相談したが、パワハラには該当しないだろうとの見解をもらっている」と述べた。
懲罰委では、地方自治法に基づく処分を行うかどうかを含めて対応を決める。