【詳しく】体操 男子団体 日本が金メダル 2大会ぶり奪還 五輪(2024年7月30日『NHKニュース』)

パリオリンピック体操の男子団体で日本が金メダルを獲得しました。日本のこの種目の金メダルはリオデジャネイロ大会以来、2大会ぶりです。

NHKプラスで配信中↓↓↓】(2024年8月6日まで)

 NHKプラスで配信中】体操男子団体 決勝

体操の男子団体の決勝は、予選上位の8チームが出場して、6種目で各チーム3人の合計得点で争われました。日本は、エースの橋本大輝選手を中心に2大会ぶりの金メダル奪還を目指しました。

日本は1種目目のゆかで、エースの橋本選手が冒頭G難度の大技、「リ・ジョンソン」を決めて14点台後半をマークし、3人全員が安定した演技で好スタートを切りました。

橋本大輝選手が落下のミス

しかし、2種目目のあん馬は、橋本選手が旋回の途中で落下するミスがあり、13.100とライバルの中国に0.5の差をつけられました。

さらに、3種目目のつり輪で、3人全員が大きなミスなく14点台をマークしましたが、つり輪を得意とする中国に3点以上に点差を広げられました。

4種目目の跳馬は杉野正尭選手と橋本選手がともに高難度のロペスを高い完成度でこなしましたが、谷川航選手が世界最高難度の大技「リ・セグァン2」に挑んだものの認定されず、13.833と得点を伸ばせずに、4種目目を終えた時点で日本は4位につけました。

決勝の終盤は中国とウクライナ、それにアメリカがメダルを争う展開となるなか、日本は5種目目の平行棒で演技した3人が14点台後半をマークし、2位に順位を上げ、最後の種目、鉄棒につなぎました。

トップの中国と3.267の差で迎えた鉄棒は、中国の2人目の選手が2回落下するミスでこの選手の得点が11.600にとどまり、この時点で日本が中国を逆転しました。

日本は最後を託された橋本選手が次々と難度の高い手放し技を決めると、最後の着地も止めて14.566の高得点をマークし日本が合計で259.594の得点で金メダルを獲得しました。

この種目の日本の金メダル獲得はリオデジャネイロ大会以来、2大会ぶりです。2位は中国、3位はアメリカでした。

日本は予選で橋本選手の不調が目立ち、中国に次ぐ2位で決勝に進出しましたが、決勝でチーム力を発揮して底力を見せ、悲願の金メダルを獲得しました。

◇最終結果◇

▽1.日本 259.594
▽2.中国 259.062
▽3.アメリカ 257.793
▽4.イギリス 255.527
▽5.ウクライナ 254.761
▽6.イタリア 248.260
▽7.スイス 247.427
▽8.カナダ 245.426

《日本代表 選手談話》

橋本大輝「みんなに助けられた金メダル」

エースの橋本大輝選手は「みんなに助けられた金メダルで、この4人がいなかったら、この演技はできなかったし、やっぱり諦めなくてよかった」と話し、喜びをかみしめました。そして、悲願だった団体金メダルを手にした感想を聞かれると「めちゃめちゃ重いです。やっぱりこの3年間、僕は東京大会の0.103という悔しい思いを持って戦ってきたので、やっぱり重いし、これがオリンピックの金メダルだなともう一度感じられた」と充実感をにじませました。
また、2種目目のあん馬で落下したことについて「すごく引きずっていたが『まだ諦めない』と、気持ちを入れ替えることができたので、そこはすごくよかった」と振り返りました。そして、チームメートの声かけが背中を押してくれたといい「萱選手から『絶対諦めるなよ、いけるから』と声をかけられ、最後の鉄棒は、背中にみんなの思いを乗せて演技することができて本当に幸せだった」と笑顔で話していました。

岡慎之助「最後まで諦めずに みんなにつないでいった」

男子予選から決勝まで安定した演技を見せたチーム最年少の20歳、岡慎之助選手は「ミスがあったけど、最後まで諦めずにみんなにつないでいったことがこういう結果につながったので本当に最高です」と笑顔で話していました。
また、おととし、前十字じん帯を断裂する大けがをしたことについて「けがで1年間きついトレーニングを重ね、耐えてきてよかった」と感慨深げに振り返り、31日の個人総合決勝に向け「ミスなく最後までやりきって金メダルを目指して頑張りたい」と話し、次を見据えました。

萱和磨「これが僕の夢 夢はかなえられると証明できた」

萱和磨選手は、「ゆか」や「あん馬」など4種目で日本のトップバッターを務め、いずれも『失敗しない』演技でチームを勢いづけました。
萱選手は「本当に頭の整理が追いついてない。金メダルが決まった瞬間は本当に夢なのかと思うぐらいで、何度もほおをつねって確認した。ほんとに夢がかなったなと、かなえることができるんだなと思った」と興奮気味に話しました。そして、金メダルを示しながら「これが僕の夢です。夢はかなえられると証明できたので、未来の体操選手には自分のように夢を追ってほしいと思います」と笑顔で話していました。

杉野正尭「チームで勝ち取った金メダル」

あん馬跳馬、鉄棒の3種目でいずれも14点台後半をマークした杉野正尭選手は「チームで勝ち取った金メダルだと思います。最高です」とうれしそうに話していました。
最後の種目の鉄棒に1人目で臨んだ心境については「緊張もしていたけど、後ろにいる岡選手と橋本選手なら絶対にやってくれると思ってのびのび演技ができました」と振り返りました。そして「オリンピックは憧れの舞台で、金メダルは小さい頃から夢見ていて、東京オリンピックで代表に入れなかった悔しさをバネにここまでやってきてよかった」と喜びをかみしめていました。==【経過】男子団体 決勝==

00:30ごろ

体操 男子団体決勝が始まる 1種目目は「ゆか」

2大会ぶりの金メダル奪還を目指す体操、男子団体の決勝が日本時間の30日、午前0時半ごろからパリのベルシー・アリーナで始まりました。
日本最初の種目は「ゆか」です。
萱和磨選手、橋本大輝選手、岡慎之助選手で臨みます。
日本はゆか、あん馬、つり輪、跳馬、平行棒、鉄棒の順番で演技に臨みます。

1種目目「ゆか」を終え日本は2位 3人とも14点台

日本は最初の種目のゆかに臨み、萱和磨選手、橋本大輝選手、岡慎之助選手の3人が演技しました。3人に大きなミスはなく全員が14点台をマークして、ゆかの合計点は43.266でした。
日本は最初の種目のゆかの演技を終えて43.266と、トップのイギリスに0.066の差で2位につけています。ライバルの中国は42.532で、6位につけています。

日本 2種目目は「あん馬」橋本が落下

日本は2つ目の種目「あん馬」には、橋本大輝選手、萱和磨選手、杉野正尭選手で臨みました。
橋本選手は演技の途中で落下するミスがあり13.100と得点は伸びませんでした。2種目を終えた時点の日本の合計得点は85.598となっています。

日本2種目目の「あん馬」終え 3位に

日本は2種目目のあん馬の演技を終え、トップのアメリカに1.166の差で、3位につけました。ライバルの中国は86.098で、2位となっています。

日本3種目目は「つり輪」大きなミスなく

日本の3種目目は「つり輪」です。萱和磨選手と谷川航選手、それに岡慎之助選手の3人が演技しました。3人に大きなミスはなく、全員が14点台をマークしました。3種目を終えた時点の日本の合計得点は128.231となっています。

日本 前半の3種目終え5位に ライバル中国との点差開く

日本は3種目目のつり輪の演技を終え、128.231と、5位となっています。トップは「つり輪」を得意とする中国で、日本との得点差は3.133に開きました。2位はアメリカで130.163となっています。

日本 4種目目は「跳馬」 谷川の得点が伸びず

日本は4種目目「跳馬」に橋本大輝選手、谷川航選手、杉野正尭選手の3人が演技を行いました。跳馬を得意としている谷川選手は世界最高難度の大技「リ・セグァン2」に挑みましたが認定されず、13.833と得点が伸びませんでした。4種目を終えた時点の日本の合計得点は171.664となっています。

4種目終え日本は4位 1位の中国と1.799差

▽1.中国 173.463
▽2.ウクライナ 173.030
▽3.アメリカ 172.528

▽4.日本 171.664
▽5.イギリス 171.328
▽6.カナダ 167.596
▽7.スイス 166.395
▽8.イタリア 165.829

日本 5種目目「平行棒」3人とも安定の演技

日本は5種目目「平行棒」に、萱和磨選手と谷川航選手、岡慎之助選手の3人が演技しました。全員が安定した演技で14点台後半をマークして、5種目を終えた時点の日本の合計得点は216.029となっています。

日本は5種目目の平行棒の演技を終え、順位を上げて2位につけています。トップは中国で平行棒で16.000の高得点をマークするなどして、日本との差は3.267に広がりました。
3位はアメリカで215.327となっています。

日本 最終6種目目「鉄棒」で安定した演技

日本、最後の6種目目「鉄棒」に橋本大輝選手、杉野正尭選手、岡慎之助選手の3人で臨んでいます。
▽杉野選手が14.566
▽岡選手が14.433
▽橋本選手が14.566
と全員が安定した演技をみせました。
6種目すべての演技を終えた時点の日本の合計得点は259.594となりました。
一方の中国は2人目の選手が2回落下し、この選手の得点は11.600にとどまり、得点は伸びませんでした。

日本 逆転で金メダル 2大会ぶり

日本は最後の種目の鉄棒の演技を終え、合計得点を259.594として、団体の金メダル奪還を果たしました。
▽銀メダルは中国
▽銅メダルはアメリカでした。