「腐った物を食べさせられた」 男性のDV被害 支援団体が調査、包丁で脅され「命の危険」も(2024年5月25日『産経新聞』)

 
男性DV被害について取材で語る徳島県内在住の40代男性。「白鳥の森」の支援を受けている=4月、徳島市

「腐った物を食べさせられた」「携帯電話に登録した友達を全て削除された」―。ドメスティックバイオレンス(DV)の被害者支援に取り組む一般社団法人「白鳥の森」(徳島市)に寄せられた被害例。同団体が、男性を対象に実施した調査結果をホームページに公表した。野口登志子代表理事は「男性もDV被害を受ける実態を知ってもらい、男性イコール加害者という偏見をなくしたい」と話す。

警察庁によると、昨年に全国の警察に寄せられたDV被害相談のうち、男性からは2万6175件と過去最多で全体の29・5%を占めた。だが、男性に限定した調査は全国的にも珍しく、昨年10~12月、団体が支援した20~50代の男性20人を対象に徳島県の事業の一環として実施した。

20人全員が「命の危険を感じていた」と回答した。女性との体格差がある分、包丁などで脅されるケースが多いという。

野口代表理事は「DV被害者支援に男女差別があってはならない」と警鐘を鳴らす。調査結果は同団体のホームページで公開されている。

 

男性を対象とするDVに関する実態調査

白鳥の森では「令和5年度徳島県DV被害者セーフティネット強化支援事業」を活用し、当団体で支援させていただいた男性DV被害者さんを対象としたアンケート調査『男性を対象とするDVに関する実態調査』を実施いたしましたので、調査結果を公開いたします。
また、検討委員長である濱野滝衣弁護士の考察や、我々検討委員の総括でも、「男性がDV被害を受ける」ということがどういうことであるかを知っていただけると思います。
お時間のあるときにでも、ぜひご一読ください